図表付き!ロコモ・フレイル・サルコペニアの共通点と違いを整理

図表付き!ロコモ・フレイル・サルコペニアの共通点と違いを整理

「似てるようで違うもの」って世の中に多くありますよね!。

例えば、私にとってはスマホがそれです。

私は、IT音痴なので、iPhone、アンドロイド、アップル、マイクソフトの違いがよくわかりません。

これと同じで、ロコモ、フレイル、サルコペニアの3つの言葉も1つずつではなんとなく「こんな意味かな~」とイメージできますが、「共通点は?」「違いは?」と聞かれると答えに詰まってしまいます。

3つの用語は「加齢により~」という表現が含まれているのが共通点ですが、これ以外にも面白い共通点があります。

次に違いについてですが、一言で説明するのが難しいので、3つをバラバラに比較するのではなく、ロコモとフレイルをひとくくりにし、「ロコモ・フレイル」と「サルコペニア」の違いを説明します。

その後ひとくくりにした「ロコモ」と「フレイル」の違いを理解すると頭が整理できます。

ページ後半では「ロコモ」「フレイル」「サルコペニア」の違いを図表でまとめました。

ご覧ください!。

共通点

フレイル・ロコモ・サルコペニアに共通するのは、「加齢」です。

年をとることで発生することが前提となっています。

「年をとる」とは、19歳から20歳になっても「年をとる」なので、何歳以上という限定はしていません。

ただ、想定としては、65歳以降で歩行速度が遅くなる為、60歳中あたりを加齢の目安にしています。

また、「低栄養」が原因であることも共通しています。

その為「栄養管理」「運動習慣」が「フレイル・ロコモ・サルコペニア」の共通の予防方法となります。

共通事項
  • 加齢により発症する
  • 低栄養が原因の1つである
  • 栄養管理が予防方法である
  • 運動習慣が予防方法である

フレイル

加齢に伴う様々な機能変化や予備能力低下によって健康障害に対する脆弱性が増加した状態

フレイルに関する詳細は下記をご覧ください。

フレイルとは

サルコペニア

サルコペニアとは加齢に伴う筋力の減少、又は老化に伴う筋肉量の減少のことです。

厚生労働省より引用

サルコペニアに関する詳細は下記をご覧ください。

サルコペニアとは

ロコモティブシンドローム

加齢に伴う筋力の低下や関節や脊椎の病気、骨粗しょう症などにより運動器の機能が衰えて、要介護や寝たきりになってしまったり、そのリスクの高い状態

詳細は下記をご覧ください。

ロコモティブシンドロームとは

フレイルとロコモの共通点

フレイルは、日本老齢医学会がロコモは日本整形外科学会が「言葉(用語)の認知度向上と予防に関する知識」を広げる取り組みをしています。

ともに学会が力を入れて進めていることは共通点です。

日本老齢医学会と日本整形外科学会は取り組む切り口は違えど、予防により健康寿命を延ばし要介護状態になる時期を少しでもおらせることを目的としています。

認知度を上げる方法としては、、メタボリックシンドロームが「メタボ」と呼ばれ身近な言葉になったのと同じように「フレイルティ」が「フレイル」に、「ロコモティブシンドローム」が「ロコモ」という風に略称化して覚えやすくしています。

この辺りのアプローチも共通ですね。

フレイルとロコモは国の政策につながる

少子高齢化が進む日本では、高齢者が要介護にならないように予防をしていく必要があります。

フレイルやロコモという言葉が広く認知されることで、「予防意識」が高まり健康寿命を延ばすことが重要です。

その為、「予防」こそが、日本が迎える高齢者社会の対策なので、フレイル・ロコモともに認知度が上がることは期待されています。

このような学会の動きは国の政策とも一致します。

厚生労働省では、2018年に介護報酬の改定を行い、改定に合わせ今後はデイケア(通所リハビリテーション)等でリハビリテーションに関する医師の関与を強化する方針を公表しました。

厚生労働省の政策は、要支援の段階からリハビリテーションに力を入れることで、自立した生活への復帰とそれ以上の重篤化を防ぐ狙いがあります。

また、地域で高齢者をケアする為に地域包括ケアシステムにも取り組み、高齢者が社会とのつながりを失わないことで要介護の予防を促しています。

今後は、「治療する」だけではなく「治療後に要介護にならないようにケアする」まで視野を広げる必要があります。

なぜなら、高齢者は治ってもすぐに介護が必要な状態になってしまうからです。

せっかく治ったのにまた介護が必要な状態になってしまう為、高齢化社会の医療は「治す」だけではなく、地域全体と連携して「予防と後のケア」に取り組む必要があります。

地域包括ケアシステムに関する詳細は下記をご覧ください。

地域包括ケアシステムとは

詳細は下記をご覧ください。

デイケアの人員基準

違い

フレイル・ロコモとサルコペニアの違い

フレイルとロコモは、特定の状態のことを意味していますが、サルコペニアは、あくまでも筋力及び筋肉が減少すること自体を指しているところが異なっています。

フレイル・ロコモ サルコペニア
特定の状態のことを意味している 筋肉・筋力が減少すること自体を意味している。

理解を進める為にあえて例えて言えば、「体調が悪くて学校にいけない」というのが特定の状態で、「下痢がひどい」というのがそれ自体を指しているとイメージしてもらえればと思います。
※逆によくわからなかったらごめんなさい、、、。

学校にいけない理由が下痢だからだとすると、「下痢だから学校にいけない」となります。

フレイルとサルコペニアの関係も、「筋力・筋肉が減少したので、健康障害に対する脆弱性が増加した」と置き換えられます。

このことは、フレイルサイクルを見て頂ければと思います。

サルコペニアになったこと自体がフレイルの原因ではありませんが、サルコペニアに陥ると悪循環に進んでしまいます。

フレイルサイクル

これはロコモとサルコペニアの関係も同じです。

「筋力・筋肉が減少したので、運動機能が衰えて、要介護や寝たきりになるリスクが高い状態」になったのです。

もちろん、特定の状態になったのが筋力・筋肉が減少した理由だけではありませんが、筋肉・筋力が落ちるとひとりで「立つ」「歩く」ことに支障が出てきます。

この支障がやがて重篤化して、自立した生活が困難になり要介護状態になるのです。

フレイルサイクル

フレイルとロコモの違い

フレイルでは、原因を3つの要因に分けていますが、ロコモでは、原因の要因を1つに絞っています。

原因が3つの要因に分かれていることで、フレイルは多面性があり、要因間は互いに影響しあっています。

逆にロコモが運動器という具体的な体の機能に主眼を置いている為、予防内容がより具体的になっています。

フレイル ロコモ
  • 身体的フレイル
  • 精神・心理的フレイル
  • 社会的フレイル
運動器の障害(身体的)
ロコモとフレイルの違い

まとめ

フレイル、ロコモ、サルコペニアは高齢化により発症することが共通点となります。

また、栄養管理と運動習慣で改善していくことも共通事項です。

しかし、サルコペニアは、筋力・筋肉が減少すること自体を意味していますが、フレイル・ロコモは、加齢により特定の状態になることをしている為、それぞれの位置が違っています。

また、フレイルとロコモは、「予防」するという目的は同じでも、身体的な機能障害(運動器の障害)に特定するのか、社会的、精神・心理的な部分まで原因を広げているのかが違いになります。

いかがでしょうか。

本ブログで「なるほど~」と理解を深めて頂ければ幸いです!。