【すっきり】サルコペニアとフレイルの位置づけを調べました!

【すっきり】サルコペニアとフレイルの位置づけを調べました!

サルコペニアもフレイルも加齢にともない発症しますが、サルコペニアとフレイルの説明記事には似たような内容があります。

例えば、栄養管理と運動が必要ですとか、サルコペニアになるとフレイルが進みますといったような感じで、一連の説明としてこの2つの言葉が使われることがあります。

その為、この2つの用語の関係を整理して説明するのが以外に難しいです。

私が分からなかったのは、「フレイルの原因の1つは、サルコペニア」という表現です。

サルコペニアもフレイルも加齢に伴って発症するので「どっちがどっちの原因という表現はどうして?」と思ってしまいました。

しかし、サルコペニアは筋肉・筋力が減少すること自体を意味しているのに対して、フレイルは特定の状態のことを意味しているのだと気づいて理解が進みました。

以降では、サルコペニアに関して説明しサルコペニアとフレイルの位置づけをフレイル・サイクルを用いて整理したいと思います。

サルコペニアとは

サルコペニアとは加齢に伴う筋力の減少、又は老化に伴う筋肉量の減少のことです。

厚生労働省より引用

コルサペニアは、加齢制筋肉減少症とも呼ばれ、特定の病名を指したものではなく、筋力が減少する症状のことを言います。

「サルコ」はギリシャ語で筋肉のこと、「ペニア」とは喪失のことです。

筋力は高齢者になると若いころに比べて当然落ちます。

中には、高齢になってボディビルダーになっていらっしゃる元気な高齢者もいますが、一般的には筋力は落ちてきます。

筋力が落ちると、今まで自分で行えたことが出来なくなります。

例えば、一人で立ち上がるのに、介助が必要になったり、自分の力で歩く距離が短くなったりします。

そして、筋力が落ち続けると、介護が無ければ生活が行えないという悪循環に陥ってしまいます。

その為、高齢者の生活の質を落とさない為にも筋力が落ちないよう予防をすることが重要なのです。

サルコペニアとフレイルの位置づけ

フレイルは、簡単に言えば加齢により体が弱ってくる状態(フレイル)です。

サルコペニアは筋肉・筋力が減少すること自体を意味していますが、サルコペニアとフレイルの関係を理解するにはフレイル・サイクルを見ていただくと分かりやすいです。

詳しくは下記をご覧ください。

フレイルに関する詳細は下記をご覧ください。

フレイルとは

フレイル・サイクル

高齢になり体が弱っていく(虚弱化する)原因は様々ですが、「栄養不足」という原因を取り上げた場合にどのような過程でさらに虚弱になっていくかをサイクルとして図式化したのが フレイル・サイクルです。

栄養が不足していると筋力が落ちていく為サルコペニアになります。

筋力が落ちてくると日常の活動量が減り、食欲が低下して食事の量や偏った食事になります。
この状態が続くと栄養が不足し続けサルコペニアが進むという悪循環を引き起こします。

フレイルサイクル

栄養不足になるキッカケは?

栄養不足はフレイルになる原因の1つですが、栄養不足になるキッカケには、病気やケガが考えられます。

病気やケガにより体の筋力が落ち、体の筋力が落ちたことで充分な運動ができず、結果、体が栄養を取れる状態にならないというフレイルサイクルに入ります。

その為、フレイルに陥る1つの原因であるサルコペニアを予防することで、フレイルサイクルの進行を防ぐことができるのです。

サルコペニア診断

サルコペニアであるかの診断は、いろいろな数値的な定義があります。

また、ヨーロッパやアジアでは体のつくりが異なる為同様の数値で比較することはできません。

その為、アジア地域の数値基準を下記に紹介いたします。

AWGS診断基準
四肢骨格筋量(ALM) 歩行速度 握力
ALM÷身長(m)の2乗
男性:7.0 kg/㎡以下
女性:5.4 kg/㎡以下
0.8m/秒未満 男性:26kg未満
女性:18kg未満

サルコペニア診断手順

  1. 歩行速度の確認
  2. 歩行速度が数値以下の場合は、ALMの確認、
  3. 歩行速度が数値を超える場合は、握力の確認
  4. 握力が数値未満の場合は、ALMの確認
サルコペニアの診断手順
サルコペニアの診断手順

サルコペニアの診断で筋力を図るには、医療機器が必要なので、自分で調べるには敷居が高いです。

その為、セルフチェックできる簡易的な方法があります。

サルコペニアであるのかをセルフチェック

人の筋力は、40歳代から低下していきます。

どの時期が筋力のピークかは人それぞれですが、80歳を超えるころには、一般的にはピーク時の30~40%も筋力が落ちると言われています。

太ももやふくらはぎの筋力は、歩く時に使う筋肉なので、この部位の筋力が落ちると自分で歩くことに支障がでてきます。

その為、サルコペニアをセルフチェックすると時には、ふくらはぎの筋肉がどの程度なのかを確認します。

この方法を指輪っかテストと言います。

指輪っかテスト

指輪っかテストは、両方の指で輪っかを作りその輪っかより自分の不ふくらはぎが大きいか小さいかを判断するテストです。

まず、自分のふくらはぎを出し、両方の親指と人差し指で輪っかを作ります。

サルコペニアの指輪っかテスト診断
サルコペニアの指輪っかテスト診断方法

次に、指で作った輪っかがふくらはぎの一番太い部分より小さいか大きいかを確認します。

ふくらはぎを挟み込むように輪っかを作ってください。

指が届かなければ、筋力はそれほど落ちていないです。

ちょうどつかめる場合は、黄色信号です。

隙間ができるようだと赤信号で、筋力が相当落ちている証拠です。

サルコペニアが引き起こす症状

高齢者になると、基礎代謝が落ちていくのでその分食欲が落ちて栄養が取れないというサイクルになりますが、それだけではありません。

外出が少なくなれば、歩く頻度や時間が少なくなり、筋力は落ちていきます。

また、外出が少ないと言うことは家に閉じこもりな状態が多い為、精神的にも不健康な状態が続きます。

高齢者は骨がもろく、転んだ拍子に骨を折ることもあります。

そうなると、寝たきり、又は家に閉じこもりがちというケースに進んでしまいます。

更に、以外と思われますが食べる為の筋力が落ちるとフレイルになりやすくなります。

人は口から食べ物を摂取することで、栄養だけではなく、食べた満足を満たします。

食べる筋力つまり、咀嚼(そしゃく)や舌で食べ物をコントロールする、飲み込み、胃に送るという一連の動きがスムーズに行えないと食べた満足が薄くなり、次第に食欲が落ちていきます。

食欲が落ちると、栄養が不足し、筋力を維持するのが難しいという悪循環になります。

つまり、口から食べる機会が減り続けるとサルコペニアを引き起こすこともあるのです。

食べる為の筋力が落ちる(機能が落ちる)ことを口腔機能の低下などと表現する場合もあり、機能が低下することで飲み込むことが難しくなる障害を嚥下障害と呼びます。

嚥下障害に関する詳細は下記をご覧ください。

嚥下(えんげ)障害とは

口から食べて栄養を摂取することは人間にとって非常に重要なことであり、口腔に特化した口腔サルコペニアというカテゴリを研究されている医師もいます。

サルコペニア肥満

サルコペニア肥満とは、筋力が少ない状態にも関わらず、脂肪量の多い状態です。

サルコペニア肥満になると、閉じこもりになりやすいです。

何故かは、イメージしていただければ、分かると思います。

筋力が少なく、立ち上がったり、歩き続けることに支障が出ている状態で、体が重ければどうでしょうか。

当然、立ち上がることや歩くことがより難しくなります。

サルコペニア肥満の数値的な定義は、さまざまのようですが、すくなともBMI(肥満度)が25%以上あり、筋力が落ちているとサルコペニア肥満の可能性が高いです。

BMI(Body Mass Index/ボディ・マス・インデックス)
体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)

【計算例】
身長170㎝ ÷ 体重72kg
72 ÷ 1.7 ÷ 1.7 = 24.91%

サルコペニア肥満が引き起こす病気

サルコペニア肥満は糖尿病や高血圧になる危険度が非常に高くなります。

筋肉が糖の調整を行いますが、その筋肉が少ない状態(サルコペニア)で糖尿病になってしまうと、糖を調整する筋肉が少ない為、糖尿病の症状が深刻になります。

サルコペニア予防

予防方法は3つあります。

サルコペニア予防
  • 運動
  • 栄養管理
  • 生活習慣

運動

高齢者が落ちてしまった筋力を戻すことは、大変です。

過剰な運動は、逆に転倒を引き起こし寝たきりを引き起こします。

その為、安全に程度な運動を行うことが重要です。

独学で調べた方法は避け、まずは医師に相談をしてください。

とは言ってもすぐに行える運動は、散歩です。

散歩のポイントは、腕を大きく振ることと風景に目をやりゆったりした気分で散歩を楽しむことです。

筋力をつける為にと力んでしまうと、散歩が楽しい運動にならなく続かないので、続けるための工夫が必要です。

1日に8,000歩程度を目途とし、プラスしてトレーニング用ゴムを使った自宅での運動も検討してみてはどうでしょうか。

栄養管理

サルコペニア(筋力が落ちていること)が、高齢者の生活の質を落とす原因の1つである為、筋力を維持、又は増やすことに重点をおいた栄養管理が重要です。

意識する栄養はタンパク質です。
何故かといえば、筋力になる栄養だからです。

その為、体重1kgにつき、1日1.2gのたんぱく質を摂取する必要があります。

1日に摂取するタンパク質
体重1kgにつき、1.2gのタンパク質

【計算例】
体重60kgの場合
60 × 1.2 = 72gのタンパク質

また、筋力が増えるにはタンパク質に、ビタミンDが必要です。
ビタミンDは、動物性と植物性の2つあります。

動物性としては、紅サケ、牛乳、バターが食べやすいと思います。
また、植物性では、乾燥きくらげ、干しシイタケが多く踏まれています。

料理に上手に使って筋力アップを目指しましょう!。

低脂肪・高タンパクの食材
食品タンパク質(グラム)
無脂肪・低脂肪ヨーグルト(1食目安110g)4.0g〜12g
無脂肪牛乳(コップ1杯200ml)8.5g
枝豆 (100g) 11.5g
豆腐(100g)6.5g
マグロ刺身(100g)21〜25g
ツナ缶(1個)16〜18g
鶏むね肉(100g) 24g
鶏ささみ(100g) 24g
豚ヒレ(100g)22g
参考文献
「味の素」マガジンより
注意
独学で進めると効果が無く、むしろ症状を悪化させることもあります。詳しいことは、医師や栄養士に相談してください。

生活習慣

毎日リズムのある生活を心がけ、「よく食べて、よく寝て、よく笑う」が一番の生活習慣です。

笑うことは非常に重要です。

その為には、地域のコミュニティに参加することをお勧めします。

話し相手が居るところまで、移動するので体を動かします。

気の合う仲間がいれば、会話も弾みます。

その結果、食欲が湧き栄養を充分摂取することができます。

まとめ

サルコペニアは、筋肉・筋力が減少すること自体を意味し、フレイルは加齢により体が弱ってくる状態を意味します。

筋力が落ちると身体機能が落ち、消費エネルギーが落ちていきます。

その結果、食欲不振になり、栄養が取れないことで、筋力が落ち、サルコペニアが進んでしまいます。

それが引いては、フレイルの悪化を進めてしまうのです。

このような悪循環をフレイル・サイクルと呼びサイクル要素の1つにサルコペニアが位置しています。

その為、サルコペニアを予防することでフレイル・サイクルをストップさせることができるのです。

いかがでしょうか。

サルコペニアとフレイルを別々に考えると整理しずらいですが、フレイル・サイクルの流れで考えると理解いただけたと思います。

そして、一番の健康方法は、「よく食べて、よく寝て、よく笑う」です。

高齢になっても、よく食べて、よく寝て、よく笑って過ごせる健康な体づくりを心がけましょう!