老年症候群とは

老年症候群とは

老年症候群とは

人は、必ず年を取ります。

50代ぐらいまでは年をとったことによって、極端に体が衰えたと感じることは少ないと思います。

「代謝が悪くなって太りやすくなった」ですとか、「階段を上ると息切れがする」といったことは、仕方がないにしても高齢者に生じる老化は起きていないと思います。

老年症候群は、年をとったことによる起こる病態を総称して呼ばれ、高齢者の生活機能を低下させたり、日常生活の質が落ちるような病態全般のことです。

老年症候群
高齢者
65歳以上の人のことを高齢者としています。 65-74歳までを前期高齢者、75歳以上を後期高齢者と呼びます。

老年症候群とうまくつきあう

老年症候群は、高齢者になれば程度はともかく、必ず体に症状が出ます。

症状がひどくなれば、寝たきりになったり、認知症を起こします。
その為、症状とうまく付き合うための健康づくりが重要です。

栄養管理、適度な運動といった日常の心がけで、健康を維持していくことは可能です。

もちろん、高齢者それぞれで持病を持っていたり運動できない事情もあると思いますし、加齢により生きる意欲も落ちてきます。

その為、周りにいる家族の介護や介護サービスのサポートにより、老年症候群とうまくつきあい高齢者の「生活の質(QOL)」を伸ばしていきましょう。

老年症候群とQOL

老年症候群には大きく2つの大別がある

高齢者になると複数の病気を持っていることが多いです。

その為、根本の原因を1つに絞れず、複数の薬を飲んだり、薬の副作用で別の症状が出たりします。

このような高齢者ならではのケースの場合は1つの主な病気により体が不調であるという風に絞り込むことができません。

その為、「生理的老化」「病的老化」と大きく2つに分けることで病状の把握をしています。

老年症候群には大きく2つの大別がある

生理的老化

年をとると体に起きる症状です。

具体的には、「耳が聞こえにくくなったり、遠くや近くが見えにくくなる」ような症状です。

年をとったら誰しにも起こる体の老化とイメージしてもらえればと思います。

病的老化

高齢になったからこそかかる病気です。

若いうちはかかりにくい病気も年をとることで体が弱くなり、病気にかかりやすくなるといったイメージです。

老齢症候群に分別される病気

老齢症候群に分別される病気は、50項目ほどあるようですが、主に下記の病気が挙げられます。

老齢症候群
  • 意識障害、せん妄
  • 抑うつ
  • 認知機能障害
  • 不眠
  • めまい、ふらつき
  • 視聴覚障害
  • 手足のしびれ
  • フレイル(虚弱)
  • サルコペニア(加齢制筋肉減少症)
  • 尿失禁
  • 嚥下障害
  • 褥瘡(じょくそう)

いくつかの病状を以降で説明いたします。

意識障害

脳の血流がうまくいかず起こる脳血管障害(脳卒中)やころんで頭を打つなどにより頭部外傷を受け意識障害を引き起こすことがあります。

意識障害になる原因は脳血管の負傷以外にも様々ですが、意識障害により高齢者が寝たきりにつながるケースがあります。

日本人の65~85歳までの死亡原因を見ると3位が脳血管疾患なので、多くの高齢者が脳血管疾患で意識障害を引き起こしていると言えます。

抑うつ

気分がひどく落ち込んだり何事にも興味を持てなくなったり、おっくうだったり、なんとなくだるかったりといった状態です。

抗うつになると、「不安で寝れない」「食欲がない」といった症状も並行して起こる為、体に不調が現れます。

高齢者は、典型的なうつ病の症状を示す人は1/3から1/4しかいないと言われています。

その為、家族は高齢だからうつ病っぽい症状が出ることもあると思い込み、うつ病の診断を依頼しないこともあるようです。

うつ病だと診断され、体に合う薬が処方されれば以前の健康な生活が送れる為、主自治に相談し専門医を紹介してもらうことをお勧めします。

認知機能障害

認知機能障害には主に下記のような機能障害があります。

障害内容
記憶障害新しく経験したことを記憶にとどめることが困難になります。
見当識障害ここはどこで、今がいつなのか、わからなくなる状態になります。
判断力低下計画を立てる、組織化する、順序立てる、抽象化する、判断するということが出来なくなる。
言語障害喋ること自体には問題がないが、相手の言っている内容が理解できない、或いは言葉がすぐに思い出せずに、会話がスムーズに行えない状態です。
失行歩くことや物を持つといった体を動かくことに支障はないが、一連の動作が行えなくなります。具体的には、シャツのボタンを閉める、鍵をかけるといった行動が行えなくなります。
失認目や耳などの五感を使い人は、状況を把握しますが、失認すると、まわりの状況を把握することが難しくなり、体験した一連のシーンを正しく理解できなくなります。
例えば朝食でサバを食べたのに、サバを食べたという情報が欠けてしまい、自分で鮭を食べたと置き換えてしまいます。その結果、実際はサバを食べたのにまたあの鮭が食べたいと言い出すようになります。

参考文献
認知症施策の現状より

褥瘡(じょくそう)

褥瘡(じょくそう)は別名床ずれと呼ばれます。

一度できると治りにくく、予防が重要になります。

詳細は下記ページをご覧ください。

詳細は下記をご覧ください。

褥瘡(じょくそう)とは

嚥下障害

食べ物が飲み込みにくくなる障害です。

口から食べ物を摂取しずらい、或いはできないと栄養不足になります。

詳細は下記ページをご覧ください。

詳細は下記をご覧ください。

嚥下(えんげ)障害とは